日光への修学旅行、父母ら葛藤の反対署名/神奈川

 東京電力福島第1原発事故の影響を心配し、小学校の来年以降の修学旅行先を栃木県日光市から変更するよう求め、相模原市の父母らが15日、署名を市教育委員会に提出した。14日にも綾瀬市で署名が提出され、横須賀、座間、海老名市でも同様の動きがある。県内と比較して空間放射線量が高いことが理由だが、行き先変更の声を上げることが現地の人たちを苦しめることにつながるのでは、という葛藤を抱えながらの行動だ。2464人分の署名を手に相模原市教委を訪れたのは、市内の保護者でつくる「こどもまもりたい」の能勢広さん(42)。「放射性セシウム134の半減期にあたる2年間は、とりあえず行かせないでほしい」。言葉を選びながら要望の趣旨を説明した。

 「市内は0・1マイクロシーベルトだが、日光は0・2から0・5という値も見られる。放射線の影響を受けやすい子どもを、わざわざ線量の高い所へ行かせたくない」。綾瀬市に2944人分を届けた「綾瀬っ子の未来を守る会」の立花陽子さん(43)は言う。小学5年生の長男と4年生の長女がおり、長男は「日光なら行かない」と話しているという。

 一方で複雑な思いも口にする。「日光の観光業は打撃を受けていると聞く。強く反対することが、さらに苦しめることにならないか」と能勢さん。立花さんも「被災地支援のため、大人がこぞって観光に行くよう促す取り組みはできないだろうか」と話す。

 声を上げづらい理由はほかにもある。相模原市ではことし市内72校中71校が日光へ向かったが、市内の母親(49)は「子どもが行きたがっているからと、声を上げない親も多かった。事前の説明会でも、中止になってしまったら困る、と反対しづらい空気があった」と振り返る。

 修学旅行シーズンは5月下旬から。「家庭ごとに行かせる、行かせないで分かれ、子どもがばらばらになることは避けたい」と立花さん。

 この日署名を受け取った相模原市教委学校教育課は「現地の子どもたちの屋外活動が制限されているわけでもなく、現時点で変更が必要な状況とは考えていない」としながら、「校長会と相談しながら、放射線の値や現地の情勢の推移を注視していきたい」と話している。

 日光市は事故から1カ月後の4月に水と大気中の放射線量を測定し、「健康に影響を及ぼす値ではない」として「観光安全宣言」を出している。

 

http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1112160009/

(神奈川新聞社 2011年12月16日)

 

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 江東区でも6年生時に日光移動教室が例年実施されていますが、文部科学省が7月に行った航空機モニタリングの結果においても、日光市の一部は高い線量とセシウムの蓄積量が報告されています。学校行事としてこどもたちを連れていく場所として果たして適切であるか、今一度ゼロから考え直してもよいのではないでしょうか。最低でも、先生方が下見に出られる際は測定器を持参し、児童が訪れる予定の各所で計測する等の用心さは必要だと思います。

 

 また、日光移動教室だけでなく、遠足、田植え、社会科見学、臨海学校、運動会、焼き芋会等、すべての行事に関して同様の配慮が必要と思われます。それらの安全性を迅速かつ適切に確かめるためにも、是非学校や園に一台づつ測定器が配布されることを希望します。

 

※江東こども守る会では、11月24日に、区長にあてて測定器を各学校や園に一台づつ配布する等の要望書を提出しております。 こちらのページの「【緊急要望書】区内都有施設の放射線量調査と区内全域のストロンチウム調査および被ばく格差をなくす対応を求める緊急要望書」をご覧ください。

 

 

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